最後で台無しにするのが常識の世界

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このブログの記事は全て個人的な意見です

認知と鬱

結構専門的な内容(無駄に複雑)な話になります。緩い記事が見たい方はお勧めできません

あ、でも鬱の人とか精神科にずっと通ってる人には是非見てもらいたいな!

 

皆さん、CBTはご存知でしょうか?

コレで「あーCBTね!もちろん知ってるよ!!」って返ってきたらこの記事は終わるので知らない振りをしていてください。

CBTとは、Cognitive Behavioral Therapy、行動認知療法のことです

コレは抑鬱パニック障害統合失調症(イギリスのみ。日本では2010にうつ病気分障害にて診療報酬で認められたよ)などの治療に用いられているものですが今回はその治療を必要としている”認知”やその歪みによる疾患について話して行こうかなと思います。

 

まず、認知とはなんなのか。この記事では

認知=主観的に物事を捉えること

を定義として進めていきます。

 

認知したという行為を主な流れとすると

1・とある出来事を体験する→2・その出来事を解釈し、処理する→3・感情や気分が左右される→4・行動をする

コレらの流れが終了することで認知したという行為が成立します。

そしてこの認知を処理する行為には名称があります。

  1. 意識:意識的に注意をして合理的に物事を処理しようとする行為
  2. 自動思考:ほとんど気づかないうちに(無意識に)決めつけを行う
  3. スキーマ:2の自動思考に影響を与えるもので、その人の中にある中核信念や世界観

です。つまり認知したという行為でいうとすれば

出来事に直面したので意識をし、スキーマを元に自動思考をした結果認知をした。*1

という感じになります。

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まぁそんな認知ですが、コレは人それぞれが独自に備えているもの。自動思考した結果に歪みがある人もいます。認知の歪みってやつですね。

この認知の歪みはバーンズという人が10のパターンとして残しています。

認知の歪み

  1. 全か無かの思考:そのまんまの意味。何か成果が出ないなら全部無駄的な思考
  2. 過度の一般化:一回失敗しただけでいっつもダメだなー。と考えちゃう
  3. 心のフィルター:過去の不快な出来事に囚われちゃうことで全部を悪い方悪い方へ考えちゃって良いところが見えない
  4. 拡大解釈と過小評価:マイナスのことはめっちゃデカいこととするのにプラスのことは別に大したことないとする
  5. 感情的決めつけ:行動前に自分の考えで先に判断をしちゃうこと
  6. マイナス化思考:ネガティブ思考。そのまんま
  7. 結論の飛躍:「こう思ってるに違いない」、「きっとこうなるだろう」と言った決め付け
  8. すべき思考:完璧主義者に多い。自分の中の基準で物事を考える
  9. レッテルはり:そのまんま
  10. 個人化:全ては自分のせいと思い込んでしまう

だいたいこんな感じです、コレらが当てはまる人は治すためにCBTをするよ〜って感じ

 

CBTは主に対話や日記を通して日常生活を振り返ってそこにある自身の自動思考やスキーマと言ったパターンを発見して修正していくことで合理的思考を強めるものです。

まぁ要はカウンセリングの強化版でカウンセリング+自発的な振り返りと発見

みたいな感じでしょうか。

何が大事かってこれ、本人の自発性が求められているってことなんですよ。

認知の歪みとはその人本人が知覚しなければ修正していくことはできません

カウンセラーも医者も薬も、これに限ってはあくまで手助けをするに過ぎないことなんですよ。

まぁ薬物療法だけーとかでも治ることもあるかも知れません。しかしその大半は自発的な振り返りを行うことで修正することで治療しています。つまり根本的には薬も手助けでしかないんです

さっきから何が言いたいかというと

精神的な病は甘えてたら治療なんてできるわけがないんですよ

「どうせ治らない」?「前にやって見たけどダメだった」?

 

それ、認知の歪みじゃないですか

 

根性論ガーとか抜かす人はどうぞ好きなだけ言ってください。自発的って要はやる気なのにそれが無い奴に何言われようがどうでも良いんで。

そもそも治したい、誰かに分かって欲しいから治療しに行ったんだよな?

その気があったのにいざ治療となると他人任せで治ると思ってんの?

薬をただただ浪費して自分の認知を振り返りもせず治らないかな〜と思い続けてるだけで治るならお前は何?

バカにつける薬は無いって本当だよ

 

治療とはあくまでも医者と患者が協力して行っていくものです。

患者が協力的でない限り治療は終わりません

糖尿病患者が入院中にお菓子を貪ってたら「ああ、この人駄目だな」って思いません?

そりゃそれをうまく誘導していくのも医療従事者の業務ではありますよ

でも本人にやる気がなかったら何も意味がないんですわ。

もちろん頑張っても治療できない人がいるのは分かってます。現にたくさん見ているしその人たちを責めるつもりはありませんよ。

怠惰と無気力は分かってると思うけど別物です。

今日はこんくらいです。よろしくね

僕はイフェクサーとミルタザピンでカリフォルニアロケットを打ち上げます

*1:要するに.....目の前に人が倒れている(出来事に直面)・人が外で倒れていることは異常であり何らかの問題が生じている&それに自分は人として関わるべき(スキーマ)・声をかけなきゃ!(自動思考)・「大丈夫ですか!?」と声を掛ける(行動)=救助における認知。 なぜ自動思考がコレとなるかというと、逆算すればわかりやすいと思います。”何故”声をかけなきゃと思ったのか?という問いに対しスキーマ部分の内容を答えると対応として成り立つと思います。また、自動思考の際に焦りという感情が発生しているものとする